法定相続人と法定相続分

📊 この記事の出題頻度:★★★(高)
FP3級との主な違い:代襲相続の計算・相続放棄の効果(基礎控除の人数カウント)・遺産分割の3種類(指定分割・協議分割・審判分割)・寄与分と特別受益の概念が加わります。

法定相続人の順位と法定相続分

相続人の構成配偶者の相続分その他の相続分
配偶者+子1/2子全員で1/2(均等割)
配偶者+父母(直系尊属)2/3父母全員で1/3(均等割)
配偶者+兄弟姉妹3/4兄弟姉妹全員で1/4(均等割)
配偶者のみ全額

📌 相続人の順位:第1順位(子)>第2順位(父母等直系尊属)>第3順位(兄弟姉妹)。上位の順位の者がいれば下位の者は相続人にならない。配偶者は常に相続人(順位に関係なく)。

代襲相続とは

相続が開始した時点で、相続人(子・兄弟姉妹)がすでに死亡していた場合、その相続人の子が代わりに相続権を得ます(代襲相続)。

代襲相続が起きる場合代襲者代襲の範囲
子が死亡・廃除・欠格孫(子の子)何代でも(再代襲あり)
兄弟姉妹が死亡・廃除・欠格甥・姪1代限り(再代襲なし)

⚠️ 代襲相続の注意点:相続「放棄」は代襲相続の原因にはなりません。子が相続を「放棄」した場合、その子の子(孫)は代襲相続人にはなりません(死亡・廃除・欠格のみが代襲原因)。この違いは試験で頻出です。

代襲相続の計算例

【設例】被相続人に配偶者と子A(既に死亡)、子Bがいる。子Aには孫C・孫Dがいる。
配偶者:1/2
子B:1/4(子の法定相続分1/2 ÷ 2人分)
孫C・孫D:各1/8(子Aの法定相続分1/4を代襲・2人で均等割 = 1/8ずつ)

相続放棄の効果

  • 相続開始を知った日から3か月以内に家庭裁判所に申述する
  • 放棄した人は初めから相続人でなかったものとみなされる
  • 基礎控除の計算上は放棄しても法定相続人の数に含める
  • 放棄した人の子は代襲相続人にならない

遺産分割の方法

方法概要
指定分割遺言で被相続人が分割方法を指定する。最も優先される
協議分割相続人全員の協議(話し合い)による分割。全員一致が必要
審判分割調停・審判で家庭裁判所が分割方法を決定する

遺産分割の調整制度

相続人間の不公平を調整するための制度として、寄与分と特別受益があります。

制度内容
寄与分被相続人の財産の維持・増加に特別な貢献をした相続人(介護・事業への従事等)は、相続分を増加させることができる
特別受益生前に贈与・遺贈等で特別な利益を受けた相続人は、その分を相続財産に持ち戻して計算する(相続分の調整)

限定承認と相続放棄の比較

選択内容手続き
単純承認プラスもマイナスも全部引き継ぐ(無制限に相続)特に手続きなし(3か月以内に手続きなければ自動)
限定承認相続財産の範囲内でのみ債務を引き継ぐ相続人全員で3か月以内に家庭裁判所へ申述
相続放棄一切の相続権を放棄する各相続人が個別に3か月以内に家庭裁判所へ申述

FP3級との主な違い

項目FP3級FP2級
代襲相続概念のみ計算(孫の代襲相続分の算出)・放棄では代襲なし
相続放棄の効果放棄すると相続権がなくなる基礎控除の人数には含める・代襲相続が発生しない
寄与分・特別受益触れない概念と遺産分割の調整機能

まとめ

法定相続分の計算では「配偶者1/2・子1/2(均等割)」という基本から、代襲相続(亡くなった子の相続分をその孫が引き継ぐ)の計算まで対応できるようにしてください。相続放棄は「基礎控除の人数には含む・代襲は発生しない」という2点が試験頻出です。

本記事は令和7年(2025年)分の法令および制度に基づき作成しています。税制・制度は毎年改正されることがあります。実際の手続き・申告・納税については、最新の法令および公式情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。本記事はFP2級試験対策および一般的な学習目的で作成されたものです。

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