合同会社の登記申請をやってみた

本記事は起業編シリーズの第6回です。前回の記事「なぜ法人を設立したのか」もあわせてご覧ください。

はじめに

今回から2回に分けて、合同会社まんまるの設立手続きを実録として書いていきます。前編では定款作成から登記申請・設立完了までを、後編では設立後の各種届出と、やってみてわかった誤算を書きます。

「専門家に頼まず自分でやった」という話ですが、スムーズにいったわけではありません。詰まったところ、間違えたところも含めて正直に書きます。

合同会社を選んだ理由

株式会社ではなく合同会社を選んだ理由は大きく2つです。

一つは設立コストの低さです。株式会社の設立には定款認証費用(約5万円)と登録免許税(15万円)が必要ですが、合同会社は定款認証が不要で、登録免許税も6万円です。オンライン申請であれば、それだけで設立できます。

もう一つは承継のしやすさです。僕が死んだあとに妻が代表を引き継ぐ手続きが、株式会社より比較的シンプルです。家族を守るキャッシュフローを作るという目的には、合同会社の方が合っていると判断しました。

定款作成:AIから始めてひな型でブラッシュアップ

定款作成は、まずChatGPTやGeminiに相談しながら1から作り始めました。ただ、AIだけで作った定款は、会社設立サービスで入手できるひな型と比べると、出来としてはまだ未熟なものでした。修正が必要な箇所も多く、AIに1から作らせるやり方は、あまり効率的ではなかったと思います。

その後、マネーフォワードの会計サービスに契約するタイミングで、同社の会社設立サービスの面談を受けました。サービス自体は士業事務所が作ったひな型をベースにするもので、フォントの変更など細かいカスタマイズができない制約がありました。結局、会社設立サービス自体は使いませんでしたが、そこで入手したひな型を参考に、手元で作っていた定款をブラッシュアップして完成させました。

振り返ると、順番が逆でした。まず会社設立サービスなどで入手できるひな型を手に入れて、それをベースにAIに相談しながら修正していく方が、はるかに効率的だったと思います。

定款ではアルファベットとスペースが使えない

定款作成で一つ詰まったのが、妻の名前の表記です。妻は外国人なので、名前がアルファベット表記になります。ところが定款では、アルファベットとスペースを使えないというルールがあります。

具体的には、スペース部分を「・」に変更し、カタカナ表記とアルファベット併記という形に変える必要がありました。これはオンライン申請後に法務局から修正依頼として指摘されて初めて気づいたことです。マネーフォワードの会社設立サービスの面談でも書類を見せていたのですが、担当者からの指摘はありませんでした。外国人配偶者がいるケースでは、事前に確認しておくことをお勧めします。

登記申請:オンライン申請で希望日に設立、4万円節約

登記申請は、会社設立日を特定の日にしたかったため、法務局への直接持参をマネーフォワードやfreeeの会社設立サービスに勧められていました。オンライン申請だと設立日がずれる可能性があると言われていたからです。

ただ、準備が間に合わなかったこともあり、結局オンラインで申請しました。午前中に申請を送り、午後に法務局から修正依頼の連絡が来ました。その日のうちに修正対応したことで、申請日が設立日として受理されました。希望日に設立できた上に、オンライン申請にしたことで登録免許税が6万円(書面申請なら10万円)で済み、4万円の節約になりました。

あきらめずにオンラインで申請してみてよかったと思っています。午前中に申請することが、設立日を当日にするための一つのポイントだと感じました。

設立費用と期間

設立にかかった主な費用はこのとおりです。

  • 登録免許税:60,000円(オンライン申請のため)
  • 修正書類の送付・コピー代など:約2,000円
  • 合計:約62,000円

申請当日が設立日として受理され、法人登記に登録されたのは申請から約1週間後でした。修正対応のために書留やレターパックで書類を送付する手間はかかりましたが、費用としては最小限に抑えられたと思います。

まとめ:定款はひな型から始めるべきだった

定款作成から登記申請までを振り返ると、反省点は「AIに1から作らせようとしたこと」です。まずひな型を入手して、それをベースに修正・カスタマイズしていく方が圧倒的に効率的でした。

一方でオンライン申請は、設立日の指定と費用節約の両方で想定以上の結果になりました。「オンラインだと設立日がずれる」という情報を鵜呑みにせず、実際に試してみてよかったと思っています。

後編では、設立後の税務署・年金事務所への届出と、銀行口座開設でぶつかった大きな壁について書きます。

当記事は合同会社まんまる代表・まんまるの実体験をもとにした起業記録です。内容は執筆時点の情報に基づいており、個人の見解を含みます。

タイトルとURLをコピーしました