📊 この記事の出題頻度:★★☆(中)
FP3級との主な違い:空き家の3,000万円特別控除の要件・収用等の5,000万円特別控除・居住用財産の買換え特例との重複制限・特例の適用優先順位の判断が加わります。
居住用財産の5つの特例(不動産譲渡の特例一覧)
マイホームを売却した場合、複数の特例から有利なものを選択できます。FP2級では各特例の内容と重複制限を理解することが求められます。
| 特例の名称 | 控除・特例の内容 | 条件 |
|---|---|---|
| ①3,000万円特別控除 | 譲渡所得から最大3,000万円を控除 | 所有期間制限なし・3年に1度 |
| ②10年超所有軽減税率 | 6,000万円以下部分が14.21%の軽減税率 | 所有期間10年超・①と併用可 |
| ③居住用財産の買換え特例 | 売却代金分の税金を繰り延べる | 所有期間10年超・①②と重複不可 |
| ④買換えの場合の譲渡損失の損益通算・繰越控除 | 損失を他の所得と通算・3年繰越 | 所有期間5年超の自宅 |
| ⑤空き家の3,000万円特別控除 | 相続した空き家の売却に最大3,000万円控除 | 相続開始から3年目の年末まで |
空き家の3,000万円特別控除(⑤)の詳細
2016年に創設された特例で、相続で取得した旧耐震の空き家を売却する場合に適用できます。
主な適用要件
- 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家屋(旧耐震基準)
- 相続開始の直前まで被相続人が1人で居住していたこと
- 相続後、その家屋を被相続人以外が居住・事業・貸付に使用していないこと
- 相続開始の日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却
- 売却価格が1億円以下であること
- 売却する際、家屋は耐震基準を満たすリフォームをするか取り壊して更地にして売却
⚠️ 2024年改正:2024年1月以降の譲渡から、取得した空き家・敷地を「買主が購入後1年以内に耐震改修or取壊し」することが条件に加わりました(売主が行わなくてもよい)。また、相続人が3人以上の場合は控除額が2,000万円に制限されます(2024年1月以降)。
収用等の5,000万円特別控除
道路建設・区画整理事業等の公共事業のために土地や建物が収用された場合、譲渡所得から最大5,000万円を特別控除できます。
- 控除額:最大5,000万円(残った部分には通常の税率が適用)
- 適用対象:公共事業のための収用・買収・換地(道路・鉄道・公園・区画整理等)
- 居住用財産の3,000万円控除との重複不可
特例の選択と組み合わせ
| 組み合わせ | 可否 |
|---|---|
| ①3,000万円控除 + ②10年超軽減税率 | 可(最大の節税効果) |
| ①3,000万円控除 + ③買換え特例 | 不可(選択が必要) |
| ②10年超軽減税率 + ③買換え特例 | 不可 |
| ④損益通算・繰越控除(損失の場合) | 利益がある場合は選択不可 |
FP3級との主な違い
| 項目 | FP3級 | FP2級 |
|---|---|---|
| 空き家の特例 | 触れない | 旧耐震・3年以内・1億円以下等の要件と2024年改正 |
| 収用等の特別控除 | 触れない | 5,000万円控除・対象となる公共事業 |
| 特例の重複 | 触れない | ①②は併用可・③との重複不可という制限 |
まとめ
不動産譲渡の5特例の中で、①3,000万円控除と②10年超軽減税率の「併用可」と③買換え特例との「重複不可」の関係が最も問われます。空き家の特例は旧耐震・3年以内・1億円以下・耐震改修or取壊しという要件と2024年改正(買主が行っても可・3人以上相続人は2,000万円上限)も押さえてください。
本記事は令和7年(2025年)分の法令および制度に基づき作成しています。税制・制度は毎年改正されることがあります。実際の手続き・申告・納税については、最新の法令および公式情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。本記事はFP2級試験対策および一般的な学習目的で作成されたものです。
