相続手続き

📊 この記事の出題頻度:★★★(高)
FP3級との主な違い:相続税の申告・納税期限(10か月)・延納の要件(5年以上・利子税あり)・物納の対象財産・相続放棄の期限(3か月)・相続登記義務化(3年以内)が加わります。

相続発生後の主な手続きと期限

期限手続きの内容
相続開始を知った日から3か月以内単純承認・限定承認・相続放棄の選択(熟慮期間)
相続開始を知った日から4か月以内被相続人の準確定申告(所得税)の申告・納税
相続開始を知った日から10か月以内相続税の申告・納税
相続開始から3年以内(2024年4月〜)相続登記(不動産の名義変更)が義務化

⚠️ 試験頻出の数値:相続税の申告・納税は「相続開始を知った日の翌日から10か月以内」です。「相続開始から」ではなく「知った日から」という点に注意。また準確定申告(被相続人の所得税の申告)は4か月以内です。

相続税の延納(分割払い)

相続税は一括金銭納付が原則ですが、一定の要件を満たすと延納(分割払い)が認められます。

  • 相続税額が10万円超であること
  • 金銭一括納付が困難な事由があること
  • 申告期限までに延納申請書を提出・担保を提供すること(延納税額が100万円超・延納期間が3年超の場合は担保必要)
  • 延納期間:原則最長5年(不動産等の財産が多い場合は最長20年)
  • 延納中は利子税が発生する

物納(現物で納税)

延納によっても金銭納付が困難な場合、一定の財産を現物で納める物納が認められます。

物納の優先順位財産の種類
第1順位不動産・船舶・国債・地方債・上場株式等
第2順位非上場株式等
第3順位動産

📌 物納できない財産(管理処分不適格財産):担保権が設定されている不動産・共有の持分(他の共有者の同意がない場合)・農地(農地法の制限がある)・係争中の財産等は物納できません。

相続税の申告が必要なケース・不要なケース

状況申告の要否
遺産総額 ≦ 基礎控除額申告・納税ともに不要
遺産総額 > 基礎控除額だが各種控除適用後に税額がゼロ申告は必要・納税不要(配偶者控除・小規模宅地等適用の場合)
遺産総額 > 基礎控除額で税額がある申告・納税ともに必要

⚠️ 申告なしで特例なし:配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って相続税がゼロになる場合でも、相続税の申告書の提出が必要です。申告しないと特例が適用されず、後から延滞税・加算税が発生する可能性があります。

2024年施行:相続登記の義務化

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。不動産を相続した場合、相続を知った日から3年以内に登記(名義変更)を行わなければなりません。正当な理由なく期限内に行わない場合は過料(10万円以下)の対象となります。

FP3級との主な違い

項目FP3級FP2級
相続税の申告10か月の概念申告が必要なケース・不要なケースの詳細判定
延納・物納概念のみ延納の要件(10万円超・困難・担保)と期間・物納の優先順位
相続登記義務化触れない3年以内・過料の概要(2024年4月施行)

まとめ

相続手続きの時系列を整理すると「3か月(承認・放棄)→4か月(準確定申告)→10か月(相続税申告・納税)」です。税額ゼロでも配偶者控除や小規模宅地等の特例適用の場合は申告必要、延納は最長20年・利子税あり、相続登記は2024年4月から3年以内が義務という4点を確実に覚えてください。

本記事は令和7年(2025年)分の法令および制度に基づき作成しています。税制・制度は毎年改正されることがあります。実際の手続き・申告・納税については、最新の法令および公式情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。本記事はFP2級試験対策および一般的な学習目的で作成されたものです。

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