所得税の仕組みと計算

📊 この記事の出題頻度:★★★(高)
所得税の仕組みと計算フローは「タックスプランニング」の土台となる最重要テーマです。「10種類の所得→合計→所得控除→課税所得→税率・税額控除」という計算の流れを丸ごと覚えてください。

所得税とは:1年間の所得に課される国税

所得税は、1月1日から12月31日までの1年間に得た所得に対して課される国税です。「収入」ではなく収入から必要経費等を差し引いた「所得」に対して課される点が重要です。所得税には超過累進税率が適用され、所得が多いほど高い税率がかかります。

所得税の計算フロー(試験頻出)

📐 所得税の計算ステップ(5ステップ)
STEP1:各種収入 → 必要経費等を差し引いて 各種所得 を計算
STEP2:各種所得を合算して 合計所得金額 を算出(損益通算を行う)
STEP3:合計所得金額 − 所得控除(14種類)= 課税所得金額(1,000円未満切捨て)
STEP4:課税所得金額 × 税率(累進) − 控除額 = 算出税額
STEP5:算出税額 − 税額控除(住宅ローン控除等)= 申告税額

所得税の税率(超過累進税率)

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超〜330万円以下10%97,500円
330万円超〜695万円以下20%427,500円
695万円超〜900万円以下23%636,000円
900万円超〜1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超〜4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

📐 税額の速算計算(試験頻出)
所得税額 = 課税所得金額 × 税率 − 控除額

【計算例】課税所得金額350万円の場合
 税率20%・控除額427,500円
 所得税額 = 3,500,000円 × 20% − 427,500円 = 272,500円

※別途、復興特別所得税(所得税額×2.1%)が加算される

所得と収入の違い:必要経費

所得税は「収入」ではなく「所得」に課税されます。所得とは、収入から必要経費または所得控除を差し引いた金額です。

区分計算式
事業所得・不動産所得収入 − 実際の必要経費
給与所得給与収入 − 給与所得控除(収入に応じた概算経費)
雑所得(公的年金)年金収入 − 公的年金等控除

「所得控除」と「税額控除」の違い(試験頻出)

所得控除と税額控除は、どちらも税負担を軽減しますが、計算上の位置が異なります。

種類差し引く対象効果
所得控除所得(課税所得を減らす)基礎控除・扶養控除・医療費控除「控除額×税率」分だけ税額が減る
税額控除税額(計算後の税額を直接減らす)住宅ローン控除・配当控除控除額がそのまま税額から引かれる(効果が大きい)

⚠️ 2025年(令和7年)分からの重要改正
2025年12月1日施行(2025年分以後の所得税に適用):
・基礎控除:48万円→58万円(恒久化)。合計所得金額132万円以下の場合は最大95万円
・給与所得控除の最低保障額:55万円→65万円
・結果として給与収入の非課税ライン:103万円→160万円(低所得者の場合)
※住民税の基礎控除は従前のまま43万円(改正なし)
※法令基準日2025年4月1日の試験では旧数値(基礎控除48万円)が原則正解ですが、改正後の数値も把握しておきましょう

試験によく出る重要ポイントまとめ

📋 所得税の仕組み 最重要ポイント
・課税対象:収入ではなく所得(収入−必要経費等)
・税率:超過累進税率(5%〜45%の7段階)
・計算フロー:各種所得→合計→所得控除→課税所得→税率→税額控除→申告税額
・所得控除:課税所得を減らす→「控除額×税率」分だけ節税
・税額控除:税額をそのまま減らす(住宅ローン控除等)→節税効果が大きい

FP2級ではここが加わる

  • 復興特別所得税(2.1%)を含めた実効税率の計算
  • 住民税(10%一律)との合算による総合的な税負担計算

本記事は令和7年(2025年)分の法令および制度に基づき作成しています。税制・制度は毎年改正されることがあります。実際の手続き・申告・納税については、最新の法令および公式情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。本記事はFP3級試験対策および一般的な学習目的で作成されたものです。

タイトルとURLをコピーしました