住宅ローン控除

📊 この記事の出題頻度:★★★(高)
FP3級との主な違い:住宅ローン控除の控除額の計算(年末残高×0.7%・借入限度額)・省エネ基準による借入限度額の違い・ペアローンの場合の計算・所得税から控除しきれない場合の住民税からの控除が加わります。

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の仕組み

住宅ローン控除は、住宅ローンを使ってマイホームを取得した場合に、年末のローン残高の0.7%を所得税(および住民税)から差し引ける税額控除制度です。

年間控除額 = 年末の住宅ローン残高(借入限度額が上限) × 0.7%

省エネ性能による借入限度額の違い(2025年入居・新築)

住宅の種類借入限度額(一般世帯)借入限度額(子育て・若者夫婦世帯)控除期間
認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)4,500万円5,000万円13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円13年
省エネ基準適合住宅3,000万円4,000万円13年
その他住宅(省エネ基準なし)2,000万円(借入限度額)2,000万円10年

⚠️ 2024年以降の重要改正:2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は、原則として省エネ基準に適合しないと住宅ローン控除の対象外となります(借入限度額2,000万円・控除期間10年の特例措置あり)。FP2級CBT試験では2025年入居の場合で出題されることが多いです。

控除額の計算例

【設例】省エネ基準適合住宅を2025年に購入(一般世帯)。借入額3,500万円。入居初年度の年末残高3,480万円。

借入限度額:3,000万円(省エネ基準適合・一般世帯)
年末残高3,480万円 > 借入限度額3,000万円 → 3,000万円が控除計算の基礎
年間控除額 = 3,000万円 × 0.7% = 21万円

所得税から控除しきれない場合:住民税から控除

住宅ローン控除で所得税から控除しきれない金額がある場合、住民税から一定額を控除できます。

控除の順序内容上限
第1次:所得税から控除年末残高×0.7%(借入限度額が上限)
第2次:住民税から控除所得税で控除しきれない残額前年度課税所得×5%または9.75万円のいずれか低い方

📌 住民税からの控除の上限は「前年の課税所得 × 5%」または「9万7,500円」のいずれか低い額です。住民税控除の上限(9.75万円)も試験でよく問われます。

ペアローンの場合の控除計算

夫婦がそれぞれ別々に住宅ローンを組む「ペアローン」の場合、それぞれが住宅ローン控除を受けられます。

【計算例】省エネ基準適合住宅(借入限度額3,000万円)を夫婦ペアローンで購入(一般世帯)
夫の年末残高:2,500万円 → 年間控除:2,500万円 × 0.7% = 17.5万円
妻の年末残高:1,500万円 → 年間控除:1,500万円 × 0.7% = 10.5万円
合計:17.5万円 + 10.5万円 = 28万円

📌 ペアローンでは夫婦それぞれが別々の借主となり、それぞれが個別に住宅ローン控除を受けます。合計所得金額2,000万円以下という要件はそれぞれに適用されます。

住宅ローン控除の主な適用要件

  • 返済期間が10年以上の住宅ローンであること
  • 床面積が50㎡以上(合計所得1,000万円以下かつ2025年末までに建築確認で40㎡以上に緩和)
  • 取得した年の合計所得金額が2,000万円以下
  • 引渡し日または工事完了日から6か月以内に入居し、引き続き居住していること
  • 初年度は確定申告が必要(2年目以降は年末調整で可)

FP3級との主な違い

項目FP3級FP2級
控除額計算控除率0.7%の概念年末残高×0.7%・借入限度額が上限の計算
省エネ基準による区分触れない認定・ZEH・省エネ・その他の4区分と各借入限度額
住民税からの控除触れない所得税で引ききれない場合の上限(9.75万円)
ペアローン触れない夫婦それぞれが控除を受ける計算

まとめ

住宅ローン控除の計算は「年末残高×0.7%(借入限度額上限)」が基本です。省エネ基準の種類(認定・ZEH・省エネ・その他)によって借入限度額が異なり、子育て世帯ではさらに拡充されます。住民税からの控除上限(前年課税所得×5%または9.75万円のいずれか低い方)とペアローンでの個別計算も押さえてください。

本記事は令和7年(2025年)分の法令および制度に基づき作成しています。税制・制度は毎年改正されることがあります。実際の手続き・申告・納税については、最新の法令および公式情報を確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。本記事はFP2級試験対策および一般的な学習目的で作成されたものです。

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